ユーアーユー
嫌いな人っていうのもあまり思い浮かばないのだけれど、好きな人というのも厳密には違うのかもしれない。人間そのものがあまり好きではない、というのは昔から言い続けていることで。そこに自分も含めるからいつまでも揺らがないのかもしれない。その人自身が好きというより、その“存在している”という事象が好きということ。人間に限らず、音楽も食事も、“それが在る”ということに興味を持つし、気に入ったりする。あ、でもそのものを好きになることもあるよ。好きな曲とか、好きなお菓子とか、好きな匂いとか、いろいろある。人間に対してはそういうのが少ないというか、薄いかな。
友だちは本当に少ないし、もしかしたらいないのかも。...というともし友だちだと思ってくれてる人が見てたら申し訳ないから、少ないということにしておこう。でもこれも、私にとっては難しい概念なんだよね。友だちって何って感じ。仲間とか知り合いとか、言葉の意味としては何となーく掴めてる感じだけど、友だちって枠に収める為に選び取っている感じが何だかしっくりきていない。彼女は彼女だし、〇〇は〇〇でしょ、私にとって友だちというグループの中の一人ですっていうより“その人そのもの”なんですって、それぞれに思っている。説明に困るから親友ですって紹介するアイツも、ホントは親友っていう肩書きなんかなくて、ただのアイツ(名前)で、それ以上でもそれ以下でもないんですけど...ってことあるごとに吐いている。
誰も彼も、好きな人には幸せでいてほしいよ。大切だと思ってるし、私と繋がりを持ってくれてありがとうって思ってるけど、私がどうこうしてあげたいということはないの。みんな意思を持った一人の人間で存在していればそれで十分。その他に特に望まないし、私が関与するところなんてないよ。好かれたいと思った時期もあったけれど、全てはその人の自由意思で、影響なんて及ぼさなくても及ぼされなくてもいいんだから。今は可もなく不可もなくを適正な距離としている。
私はね、今思いつくとしたら、傷つけようとしてこない人が好き。攻撃性は誰しもにあって、それがゼロの人はいないと思うけど、コントロールがうまくいかないのか、そうやってしか人との関わり方を知らないのか、傷つけることで己を保っていることに自覚がない人は好きじゃない。その人に悪気がなくても、後で気付いてわざとじゃないと謝られても、その人と私の間にそういうシステムが組み込まれてしまったこと自体が不快で苦手。その人自身のことも苦手になる。うだうだ書いてるけど、現実には決めたらあっさりと、「どうぞ別の世界で生きてください」って思うだけ。
友だちとは、好きな人とは、仲良しとは、こういう概念だ ってはっきりしてたらいいんだけど、なかなかそうはいかないし、私の納得いくようにうまく説明してくれる人も出てこられないよねきっと。友だちとこういうことをするでしょう?と言われて、その経験は確かに〇〇ちゃんとしたけど、だからと言って〇〇ちゃん=友だち、もしくは〇〇ちゃん∈友だち属性と、果たしていえるのか?こういうことを長らく考えてるから、その間に友だちとやらはどんどん減っていくって、わかっちゃいるのよ、頭では。